
私たちが実際に記入した内容を元に、日本人とパキスタン人との婚姻届の書き方を解説します。

誰かの役に立てたらいいな!
婚姻届記入の注意点
基本的な記入の注意点は以下の通りです。
- なるべく黒インクまたは油性ボールペンで書きましょう
- 記入は楷書ではっきりと戸籍の通り記入しましょう
- あらかじめ用意し、結婚式を挙げる日または同居を始める日に出しましょう

鉛筆や消せるボールペンは使っちゃダメなんだね。

長年保存される書類だから、消えてしまうと困るもんね。
私たちは油性ボールペンで書きました!

楷書って何?

楷書は、点画を正確に書いた標準的な文字のことだよ。
とにかく丁寧に書けば大丈夫!

内容は戸籍の通り記入する必要があるから、自分の本籍地を正確に覚えていない人は事前に戸籍謄本を取得することをお勧めします。

僕の情報はパスポートも見ながら書いたよ!
届出日・あて先

①届出日:婚姻届・添付書類を提出する日(結婚式を挙げる日または同居を始める日)
②あて先:提出先の市区町村役場名

多分明日行けるから、届出日は明日の日付で書こうっと!

ちょっと待って!
他の書類の準備が終わってないから、まだ書かないで!
それに、届出日は結婚式を挙げる日または同居を始める日だよ!
確実に提出する日が決まってから書こう!

そうだった!
あて先はどこを書くの?

あて先は、提出する市区町村役場名を記入するよ。
東京など特別区の場合は、「○○区長」
政令指定都市の場合は、「○○市○○区長」
その他の場合は「○○市長」「○○町長」「○○村長」だね。
夫になる人の氏名・生年月日・住所(パキスタン人の場合)

夫になる人(パキスタン人の場合)
③氏名:カタカナで氏名、ひらがなでよみかた
④生年月日:西暦(19**年**月**日)
⑤住所:住所登録をしている住所・世帯主の名前(日本・住民票のとおり)
⑥本籍地:国名のみ(パキスタン)

JAN、すごいものを見つけちゃったんだけど…。

一応パスポートを確認したんだけど…氏名が僕の認識と逆になってる!

ええーっ?!なんで?!
仮にフサンの名前を「フサン・アリ」とします。
フサン自身は「苗字がアリ」、「名前がフサン」という認識で今まで生活をしていましたが…。
実際にパスポートを確認すると、「苗字がフサン」「名前がアリ」と表記されていました。
この場合どう記入するのが正しいのか、提出先の役所に問い合わせました。

パスポートの表記に合わせてください。

分かりました!
このように、予想していないポイントで認識と事実が異なることがあります。
記入の際は必ず根拠となる書類(パスポートや住民票など)を確認しましょう。

びっくりした!
妻になる人の氏名・生年月日・住所(日本人の場合)

妻になる人(日本人の場合)
⑦氏名:漢字で氏名、ひらがなでよみかた
⑧生年月日:和暦(平成**年**月**日)
⑨住所:住所登録をしている住所・世帯主の名前(住民票のとおり)
⑩本籍地:戸籍に登録されている住所・筆頭者の名前(戸籍謄本のとおり)

あらかじめ住民票・戸籍謄本を取り寄せていたから、見ながら書けて安心でした。
父母の氏名・父母との続き柄・婚姻後の夫妻の氏・新しい本籍

⑪父母の氏名:外国人の場合、カタカナで記入(翻訳書と表記をそろえること)
⑫父母との続き柄:親から見た続柄を記入(長女・二女、長男・二男など)
⑬婚姻後の夫妻の氏:外国人との婚姻の場合、記入不要
⑭新しい本籍:日本人側が戸籍の筆頭者でない場合、新しく設定したい本籍地を記入

添付書類の翻訳書と表記は揃えましょう!

ところで…どうして外国人と結婚するときは「夫妻の氏」を選ばなくていいの?
日本人同士の婚姻の場合、自動的に夫妻が同じ苗字になるよう変更されます。
ところが、日本人と外国人の婚姻の場合は追加で申請をしない限り苗字は変更されません。
婚姻届を提出した段階では夫婦別姓となるので、「夫妻の氏」の選択は不要です。

私たちは後日改姓届を提出しました。
手続きについてはまた別記事で更新予定です。

あと…新しい本籍って何?

私は今までJAN父が筆頭者の戸籍だったんだけど、結婚で独立した戸籍を持つことになるんだ。
だからその住所を…

ちょっと待って、よくわからない!
簡単な言葉で説明して?

今までお父さんがリーダーで私が子の実家の戸籍だったんだけど、結婚したから私がリーダーとして独立した新しい家族の戸籍に生まれ変わるってことだよ。
本籍地は戸籍が置いてある場所のことです。
婚姻届提出時に新しい戸籍の本籍地を設定しますが、特に決まりはありません。
税金などにも直接関係が無いので、住んでいる住所以外でも日本であれば自由に決めることができます。

自由に決められるとはいえ、戸籍謄本を取得する時のことを思うと、居住地付近を設定するのが現実的ですね。
同居を始めたとき・初婚再婚の別・主な職業・署名

⑮同居を始めたとき:結婚式を挙げた日または同居開始日の早い日付を記入
⑯初婚・再婚の別:婚姻歴を記入
⑰同居を始める前の夫婦のそれぞれの世帯の主な仕事:あてはまるものにチェック
⑱夫妻の職業:国税調査の年に該当する場合のみ、それぞれの職業を記入
⑲届出人署名押印:夫婦それぞれの署名・押印(外国人の場合サインのみでOK)

私たちの場合、挙式(結婚契約・ニカー)は後日行ったので、同居開始日を記入しました。

ざっくりとはいえ、仕事まで回答するんだね!
婚姻届と何か関連があるのかな?

署名は外国人の場合サインのみでOKでした!
日本人の場合も押印廃止の流れの影響で、そのうち婚姻届けも押印が不要になるみたいです。

僕はパスポートと同じスタイルのサインをしたよ!
証人欄

証人
⑳署名:成人の方2人の署名・押印(同姓の方が証人になる場合には、別々の印)
㉑住所:住所登録をしている住所(住民票のとおり)
㉒本籍:戸籍に登録されている住所(戸籍謄本のとおり)

私たちの場合はJANの両親に証人になってもらいました。

お義父さんとお義母さんは苗字が同じだから、別々の印鑑を押してもらうようお願いしました。
その他注意事項
結婚の制限
- 婚姻することができる年齢は、男性満18歳以上、女性満16歳以上です。(民法改正により、2022年4月以降は女性の条件が満18歳以上に引き上げられる予定です。)
- 満20歳未満の方が婚姻する場合は、父母(養子縁組をしている場合は養父母)の同意が必要です。
- 女性の方が再婚されるときは、前婚解消後100日経たないと婚姻できません。
提出時の注意事項
- 日曜日や祝日でも提出可能です。(不受理を防ぐため、事前に書類確認をしてもらうことをお勧めします。)
- 訂正が発生した時のため、婚姻届に押した印鑑を持参しましょう。
- 住所の変更がある方は、別に「住民異動届」が必要です。

そのほか不明な点がある方は、提出予定先の役所へ問い合わせましょう。
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